保育士になる流れ
保育士として仕事をするためには、必ず保育士の資格を取得しなくてはいけません。
保育士資格を取得するためには大きく2つのルートがあります。
まず1つめが厚生労働大臣が指定する「保育士養成校」に入学し、指定の科目をすべて履修するという方法です。
保育士養成校は高等学校を卒業してから入学ができる4年制大学、短期大学、専門学校、その他の保育士養成施設にあり、それぞれ必要な単位をすべて習得することで卒業と同時に保育資格が取得できます。
もう一つが保育士国家試験を受験するという方法で、こちらは年に2回開催されている試験を全国の試験場で受けます。
試験は筆記試験と実技試験の二回にわたって行われ、筆記試験に合格をすることでその後の実技試験に進むことが可能です。
なお保育士試験を受けるためには一定の学歴条件があり、高校卒業もしくは同等の資格を所有しており、かつ4年制大学へ2年以上の在籍もしくは62単位以上の修得が求められます。
その他にも短期大学もしくは高等専門学校卒業(学部学科は問わない)や、児童福祉施設で2年以上保育の実務に携わった実績があることで受験資格が得られます。
保育士国家試験は筆記試験で全9科目が問われ、さらに実技試験として3分野から2分野を選んで受験するという流れです。
社会人から目指す方法
現在では保育士の資格者が不足していることから、試験日程を年に2回に増やして実施されています。
しかし以前よりも取得条件が緩和されたと言っても、試験そのものの難易度は高く、そう簡単に合格をすることはできません。
それでも一旦は別の職業に就いていた人や、保育士養成課程を経ずに保育の仕事をしてきた人にとっては、保育士資格を取得できるチャンスが広がるというのはとても嬉しいことでしょう。
試験は全国の都道府県の管轄によって行われますが、保育士資格はどの都道府県の試験に合格しても、全国どこでも使える資格です。
試験合格を目指すためには、通信教育もしくは資格専門学校でスクーリングをして学習をしていくのがおすすめです。
独学で学習することもできますが、試験範囲が非常に広く、すべての科目で6割以上の得点がなければならないことになっているため、かなり効率的なスケジュールを自分で立てていかないといけません。
試験合格のためにはすべての科目をまんべんなく学習し、過去問を繰り返して確実に得点できるようにしておく必要があるでしょう。
実技試験は「音楽」「造形」「言語」の3つから2つを選びますので、自分の得意分野を絞ってこちらも過去の出題をもとに練習していきます。
楽器経験がない人には「音楽」のピアノは難しいですが、実際の仕事に必要な技術ですのでぜひ積極的に選んでもらいたいです。