保育士試験の受験資格
保育士として仕事をしていくためには保育士国家資格を得ることが必要です。
資格を得るには「保育士養成課程のある学校を卒業する」もしくは「保育士国家試験を受験して合格する」の2つの方法があります。
保育士国家試験を受験するためには受験資格があり、誰でも受けられるわけではありません。
というのも法律系資格のように全く受験要件がないと、小中学生などの子供が保育士として勤務できることになってしまうからです。
受験資格はいくつかの条件に分かれており、その人の学歴や過去の職務歴によって判断されます。
主な例を挙げると「学校教育法による大学に2年以上在学し、62単位以上修得した者、または高等専門学校を卒業した者」や、「短期大学の最終学年に在学している者であって年度中に卒業することが見込まれる者」などです。
他にも専門学校に在学していたことがある人や、児童福祉法によって定められている施設で5年以上児童の保護に関する業務に携わった者なども含まれます。
自分が保育士試験の受験資格を満たしているかどうかわからない人は、保育士試験事務センター(0120-4194-82)に問い合わせてみると教えてくれます。
保育士国家資格試験の内容
保育士試験の合格率はその試験年度によって異なりますが、だいたい20%くらいで推移しています。
参考までに平成28年度の合格率は25.8%で、過去最低だった平成20年度の10.6%と比較して、ここ近年は上昇基調です。
なお2013年度の保育士試験から、筆記試験の1部科目と実技試験の分野が変更となりました。
2012年度までの試験範囲は合計10科目あったのですが、それが合計9科目になっています。
しかし9科目になったといっても試験範囲は非常に広く、筆記試験では全ての科目で6割以上の得点がなくてはいけません。
科目は「保育原理」「教育原理・社会的養護」「児童家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」です。
それぞれ60分ずつの試験となっており、「教育原理・社会的養護」は30分ずつです。
試験は足切りがなく、もし受験者全員がすべての科目で60点以上をとれれば全員が合格となります。
筆記試験に合格するとその数ヶ月後に実技試験を受けることができます。
実技試験は「音楽表現に関する技術」「造形表現に関する技術」「言語表現に関する技術」の3科目です。
この中から2つの分野を選択し、それぞれ試験官の前で実技を披露します。
筆記試験は同じ年度にすべて合格しなくても、科目ごとに合格をしていれば次回試験に持ち越すことが可能です。
しかし実技試験は同じ試験で2科目両方で合格をしなくてはいけません。