タマネギの栄養
タマネギは煮物にも炒め物にも、生食にも使われる調理のしやすい常備野菜です。
皮も剥きやすく切るのも簡単なので、料理の初心者でも安心して使える便利な食材といえるでしょう。
タマネギを切ると独特のツンとした臭いがしますが、これこそがタマネギの持つ栄養分です。
刻んでいると涙が止まらなくなったという経験をしたことがある人も多いことと思いますが、これを引き起こしているのは硫化アリルという物質です。
ただしこの硫化アリルは揮発性の高い成分であることから、切ってしばらくそのままにしておくと自然に刺激がなくなっていきます。
栄養分ということで見ていくと目立つのはカリウムで、その他にもポリフェノールの一種であるケルセチンが含まれています。
「タマネギを食べると血液がサラサラになる」ということが一時期有名になりましたが、この根拠になっているのがケルセチンの抗酸化作用です。
ケルセチンは血流を良くするとともに血液中の悪玉コレステロールを下げてくれたり、脂肪が体内に吸収されるのを防いでくれる役割があるので、ダイエット食品としてもよく使用されます。
タマネギの調理の工夫
タマネギを調理する時のコツというものは特になく、生でも加熱しても十分に栄養効果を得られます。
ただし上記の「血液サラサラ」効果を得るなら加熱した方がよいでしょう。
野菜炒めなど各種中華料理にタマネギは多く使用されていますが、加熱することで栄養分が増すので、これは正しい使い方です。
豆知識としてタマネギは油で炒めると甘みが増すという特長があるので、カレーや肉じゃがを作る時には最初にタマネギを炒めてから他の具材と煮込むようにすると、甘みが増して味が引き立ちます。
生食で食べる時には、辛味を抑えるために一度薄く食べやすく切ったあとにしばらく放置をしておくと、ほどよく刺激が弱まります。
水にさらしておくと早くに辛味が抜けますが、そうしてしまうと大切な栄養素も水に溶けだしてしまいますので、完全に辛味がなくなる前に取り出した方がよいでしょう。
タマネギを子どもに食べさせるコツ
タマネギはどんな料理にもよく馴染むので、苦手とする子供には好きな料理の中にこっそりと入れてあげるのがよいでしょう。
おすすめとしては、焼肉やバーベキューの時にスライスしたものに火を通して、一緒に焼肉のタレで食べるという方法です。
肉との相性が非常によいのがタマネギなので、ステーキやハンバーグにも付け合わせていきたいところです。
炒めて煮込む料理としてはオニオングラタンがありますし、トマトソースとの相性もよいのでパスタやハヤシライスにするというのもおすすめです。
子供の好きなカツ丼や親子丼にも使えるので、小さめに刻んで入れてあげるといいですね。